ネットアップのITでパブリック クラウド導入のためにSpotを利用

February 2, 2022 by No Comments

ネットアップのITでは、利用可能なあらゆるリソースの新たな活用方法を常に模索しています。パブリック クラウドは以前からこの取り組みにおける重要なテーマであり、IT部門はどのようにしてポジティブな側面を強調し、ネガティブな側面を排除するかを調べています。

パブリック クラウドの利用には、開発や導入が簡単になり、拡張が比較的容易になるなど、多くのメリットがありますが、コストがかかります。パブリック クラウドの費用は従来のデータセンターを上回るため、企業にとってはあまり好ましい選択肢ではありません。

ネットアップでも同じ問題を抱えていました。Spot by NetApp®のサービス ポートフォリオを導入するまでは。

パブリック クラウドのコストを削減する簡単な方法はありますが、パフォーマンスが大幅に損なわれます。Spotを利用すれば、企業はこうしたコスト削減方法を見極めながら、それに伴うリスクを回避できます。

ネットアップがSpot(旧社名Spot.io)を買収し、ネットアップのITがそのソリューションの利用を強く望んだ理由はここにあります。Spotが社内のIT運用に与えるインパクトを私たちは目の当たりにしました。5つのアプリケーションをSpotに移行したところ、AWSのオンデマンド コンピューティング サービスに比べてコストが49~75%削減されました。

これで、Spotをネットアップのポートフォリオに加え、お客様にも同じ体験をしていただくべきであることが実証されました。

スポット インスタンスという未開拓市場

Spotは、パブリック クラウド インフラの未使用容量であるスポットインスタンスを利用します。AWSやAzureなどのプロバイダは、オンデマンドのニーズを満たすために大容量を確保しています。しかし、容量が多すぎると、使用されない余剰分が無駄になります。

そうした余剰分の容量は、最大80%の割引率で利用できるというメリットがあります。ただし、割引で利用できることと引き換えに、警告を受信したわずか2分後にインスタンスを失う可能性があるというデメリットもあります。インスタンスが利用可能である限りはアクセスできますが、オンデマンドのユーザが容量を必要とした場合、2分前に通知を受けるだけで、運悪くインスタンスが終了します。

そのため、信頼性を24時間維持することが必要な企業にとって、スポット インスタンスは見込みのある選択肢ではありません。

Spot by NetAppはそのリスクを解消します。アプリケーションのスナップショットを作成し、インスタンス終了時には、以前使用していたものに近い別のスポット インスタンスをSpotが見つけます。新しいインスタンスには自動的に再プロビジョニングされ、オーバーヘッドはありません。

Spotはバックグラウンドで動作し、エンドユーザへの影響はほとんどありません。システム停止が減り、仕事は滞ることなく継続し、従来のデータセンターに関連するコストが解消されます。

Spot by NetAppを利用しない場合のスポット インスタンス Spot by NetAppを利用する場合のスポット インスタンス 信頼性が低い         大幅なコスト削減の可能性 急に終了する     エンドユーザへの影響が少ない 常時稼働のアプリケーションには現実的な選択肢ではない 無期限に使用できる 

Spotはバックグラウンドで動作し、エンドユーザへの影響はほとんどありません。システム停止が減り、仕事は滞ることなく継続し、従来のデータセンターに関連するコストが解消されます。

ネットアップのITでパブリック クラウドのコストを60%削減した方法

ネットアップはSpotを自社の運用環境に導入し、影響を精査しました。2回のテスト ケースで削減されたコストは相当額に上りました。1回目のテストは、製品開発や品質保証のためのテスト環境を提供する共通テスト ラボで行いました。2回目は社内ビジネス アプリケーションによって行いましたが、Spotは既存のインフラにほとんど影響を与えずに簡単に統合できました。 

削減はすぐに行われ、運用への影響も最小限でした。11のコンピューティング インスタンスを約1,500時間稼働させ、すべてのワークフローで60%のコストを削減することができました。最初の統合を終えた後は、担当者が時間を取られることも、メンテナンスも不要でした。削減効果は大きく、すぐに現れました。 

SpotをネットアップのITポートフォリオの一部にするには、それを確認するだけで十分でした。

パブリック クラウドを企業の選択肢にする

多くの企業は、コストを理由にパブリック クラウドの使用機会を奪われており、また、不確実性ゆえにスポット インスタンスを利用できません。信頼性のないアプリケーションに価値はほとんどありません。しかし、この信頼性の低さは変わろうとしています。

コンセプトの実証を行ったこの時には、Spotがじきに当社の傘下に入るとは知りませんでした。もし同社を買収していなくても、この製品を使いたいと思ったでしょう。コスト削減効果があまりにも大きいからです。

Spotはネットアップの社内戦略の中核であり、今後もそうあり続けるでしょう。ネットアップは、ハイブリッド クラウドと自動化、そしてSpotを組み合わせて、データセンターを排除することを目指しています。そうすれば、コスト削減の相乗効果が生まれ、より魅力的な収益を獲得できます。

Spot by NetAppはお客様の組織にパブリック クラウドを利用するチャンスを提供し、コストを削減します。その詳細をご確認いただくため、ぜひソリューション アーキテクトによるデモをご予約ください