FinOpsがネットアップのクラウド主導ソフトウェア開発におけるコスト効率最適化を支援

February 2, 2022 by

ハイブリッド クラウドへの移行が加速していることで、データ主体のアプリケーションの管理は完全に様相を変え、従来のIT支出モデルもすっかり様変わりしようとしています。   何十年もの間、IT支出管理の主軸は、ライセンス、エネルギー、メンテナンスなどの継続的なコストと、数年ごとに行われるIT機能の強化やハードウェア、ソフトウェアのアップグレードなどの定期的な多額の投資、つまり設備投資(CAPEX)とのバランスをとることでした。IT管理者、財務担当者、調達担当者は、どのハードウェアやインフラへの投資が今後数年間で最も大きな価値をもたらすかを見極めるため、複雑で面倒なプロセスに悩まされながらスプレッドシートやレポートを分析していました。

このモデルは変わり始めています。ハイブリッド クラウドや、クラウド主導のサーバレス環境やストレージレス環境への移行が進むにつれ、多くの企業は、ITコストの重点を設備投資(CAPEX)からクラウドに関連する継続的な運用コスト(OPEX)に移すようになっています。International Data Corporation(IDC)によると、パブリック クラウド型ITインフラへの支出は、2020年第2四半期に初めて非クラウド型ITインフラへの支出の水準を超え、前年同期比で約48%増加し、141億ドルに達しました。同時期に、非クラウド型ITインフラへの投資は実に9%近く減少しました。

ネットアップでは、コストとそれに伴う価値を理解することで、デジタル変革を促進するためのリソースを戦略的に使用し、最終的にはお客様、パートナー、投資家により良いサービスを提供できると考えています。そのため、ネットアップのITでは、特にソフトウェア開発と運用のためのオールインワン ハイブリッド クラウド プラットフォームであるCloudOneに関連して、クラウド財務管理FinOpsを検討しています。

FinOpsとは

FinOps Foundationによれば、FinOpsはクラウドの変動費モデルを可視化し、財務的な説明責任を果たすための比較的新しい手法です。基本的には、財務部門とIT部門が一連のベストプラクティスを開発して、クラウドの利用行動に関連するコストを測定、定量化し、インサイトを提供します。ハードウェアのコストは、購入時のままの金額ではなくTCOで測ることが重要であるため、このベストプラクティスは、速度 / パフォーマンス、品質、コストという3つのベクトルを中心としています。その目的は、アプリケーション チームがクラウドの利用状況を把握し、適切なサイズで利用できるようにするためのクラウド割り当てモデルを作成し、各チームへの課金を可能にすることです。

CloudOneは、クラウド主導のエンドツーエンドのソリューション サービスであり、ネットアップがFinOpsを導入するために最適なスタート地点であるように思われました。CloudOneでは、開発者はコンテナでアプリケーションを構築し、自動化、ツール、パイプラインのインフラはすべて一箇所に集約され、そこから簡単に利用できます。プライベート クラウドや、AWSなどの企業が提供するパブリック クラウドのテクノロジと、Spot by NetAppのようなネットアップの業界をリードするテクノロジを取り入れることで、AWS Spot Instanceのコスト削減を実現しています。ネットアップは、開発者がバックエンドのデータをどのようにサポートしているかを問わず、CloudOneで作業する際のエクスペリエンスが一貫性のあるものになるように鋭意取り組んでいます。それと同時に、特定のアプリケーションやアプリケーション開発の手法が収益にどのような影響を与えているかをより深く理解することに価値があると考えていました。その目的は、開発チームがクラウドの利用に関する十分な情報に基づいて意思決定できるようにすることです。

ネットアップのITでFinOpsを活用する

社内での活用範囲を決定した後、財務部門とITプラットフォーム、クラウド、インフラの各チームは、クラウドの利用価値とコストを測定し定量化するための方法論と一連のベストプラクティスを開発するため、この1年間協力してきました。パブリック クラウド パートナーのレポートや、NetApp Cloud InsightsNetApp ONTAP® Cloud Manager、その他のネットアップ テクノロジによる分析結果を精査し、さらにSplunk App for NetApp Data ONTAPなどのパートナー リソースを詳しく調査しました。「同一条件」での比較を行うため、私たちは共通点を探しました。FinOps Foundationからは、ベストプラクティスの作成に役立つガイダンスやリソースを豊富に入手できましたが、同時に、当社独自の考慮事項に基づくプロセスの微調整も行いました。

ベストプラクティスを作成するにあたってチームが重視したのは、開発者が優れたアプリケーションを提供するために必要な容量とパフォーマンスを確保し続けることでした。しかし、スーパーに買い物に行くのにレーシング カーのスピードは必要ないように、24時間すべてのシナリオで最高のパフォーマンス レベルが必要とは限らないことも理解していました。そこでチームは、コンピューティングやストレージ容量ごとのコストなど、いくつかの重要な要素を中心に、CloudOneのベストプラクティスと方法論を作成しました。

そこからは、ガバナンスが重要なポイントでした。物理ストレージ コストの変動や、新たなテクノロジの導入、その他の考慮事項により、コストは絶えず変化する可能性があります。そこで、FinOpsの測定が常に正確かつタイムリーであることを保証するため、定期的にレビューと評価を行うスケジュールを立てました。

その後、FinOpsプログラムの第1段階として、関係者への強力な教育キャンペーンを展開しました。数カ月の間に、アプリケーション チームはコストの観点から開発のプロセスや業務による影響を確認し、シンプルな変更によって効率性が高まり、コストを最適化できることを実感できました。

まだ初期段階ですが、クラウドのIT支出を管理する上で開発者がより積極的な役割を担えるようにすることで、すでに意義ある効果が上がっています。ネットアップはFinOpsの可能性に期待しており、プログラムのさらなる強化に取り組んでいます。つきましては、皆様のお考えをお伺いしたいと思います。FinOpsに関するご意見やご質問をぜひお寄せください。